淡路島最北端、標高160mから明石海峡大橋を望む公園と里山

 「あわじ石の寝屋緑地」は淡路島北端に位置する兵庫県立公園。近くの淡路島公園から県道31号線を西に4キロ、地元でも知らない人がいるくらい。淡路インター直結、某企業が経営するニジゲンノモリなどの有料人気施設を敷地内に抱える淡路島公園に比べて訪れる人が少ないのが残念です。

 とはいえ、昭和30年代くらいまでの農村部の暮らしぶりが偲ばれる里山をそのまま取り込んだ石の寝屋緑地という公園には、ジュル田と呼ばれる湿田の棚田があり、今や希少種となった水田雑草や在来の湿地性植物、ため池の水生生物などが生き延びている。特に、耕作放棄された湿田に見られる種をはじめ自然を楽しむという意味においては贅沢な種の多様性が残る公園の四季を、植物を中心に追ってみることにしました。